留学の話 語学学校編 おまけ
今でも鮮明に覚えている。
ある授業で、ぼくは他の生徒にバカにされたことがあった。理由は、質問に対して理解できずに考える時間が長かったから。
その時、「アジア人はみんなコミュニケーション能力が低い。いつも、わからないと黙り込んで時間の無駄だ。」的なことを言われた。その場の空気は凍り付いた。ただ、ぼくは言い返せなかった。腹が立ってなにも考えられなかったからではない。言い返す言葉が出てこなかった。英語力がないがために、言いたいことも言えずに周りに助けられてその場は落ち着いた。
うちの学校は、政治的な話、他の国を差別するような行為は禁止されており、最悪の場合は退学処分になる。まあ、そいつは次の週からクラスにはいなかった。
帰り道、同じクラスの韓国の女の子があの場面でよく我慢したね。偉いね。と優しくフォローしてくれた。その子は、アジア人をバカにされたことに腹を立ててしっかりと冷静に自分の意見を伝えていた。そのときに、すごくリスペクトを覚えた。ぼくは言い返せなかった側だから。
また別の日いつかの授業終わりに担任の先生から禁止されているはずの、政治の話をしてみたら?と提案された。
それは、日本と韓国の話だった。ぼくと韓国の女の子と先生の3人で30分くらい話した。
そもそも、ぼくはカナダで韓国の友達が多かった。みんなフレンドリーで優しくて面白くていい人たちだった。
詳しくは書かないけど結論から言うと、お互いがお互いの国に対してのリスペクトを感じることができた。
不確かなネットの情報とかフェイクニュースとかを鵜呑みにして拡散されて、そのことに対して匿名のネットとかで叩いたりすることってなんの生産性があるのだろう。なにが目的なんだろう。
みんながみんな仲良しな世界になるといいね。
そのために少しでも自分が貢献できるようになにかできることを考える。